2025 | 9_2 | Turesday
ギャラリー北欧器のGalleryにてStig Lindberg(スティグ・リンドベリ)を開設いたしました
9月に入りましてもまだまだ残暑厳しき折、皆様いかがお過ごしでございましょうか。
さてこの度、ギャラリー北欧器のGalleryにて、Stig Lindberg(スティグ・リンドベリ)のページを新たに開設することとなりました。
ギャラリー北欧器では開業当初よりベルント・フリーベリ、ヴィルヘルム・コーゲを中心に、
作品をご紹介をしてまいりましたが、残る最後の巨匠でもあるリンドベリを、 今回、満を持してご紹介でございます。
リンドベリは北欧好きならどなたもご存知のビックネームでございまして、
その功績は、言わずもがなでございますが、 世界中、多くの北欧のお店が扱われて、作品を語られておりますし、
何より東洋古陶磁からの影響が少ない作品が多く、 当店ではあまり、作品をご紹介していなかった経緯がございます。
しかし近年、コーゲやフリーベリの作品をじっくり見ておりますと、 リンドベリは敢えて彼らとは違う表現を狙って、
作品を制作している点に気づき始めました。
コーゲやフリーベリは東洋古陶磁を中心に、古代遺跡、土器や祭器、 宗教哲学からの影響が強い作風ですが、
リンドベリはどちらかというと、アフリカなどのプリミティブな道具、 アミニズムに至る祭器などの影響が感じられ、
二人に敬意を払いつつも、彼の新しい発想から生み出された、 オリジナリティを感じさせる作品群です。
戦後の日本がリンドベリのテーブルウエア作品を安易に模倣したことがあり、
彼は激怒した寄稿文をデザイン雑誌、FORMに投稿しております。
それは己の作品に対する自信と、真に独創的で新しい物を生み出した パイオニアである誇りがあるからこそで、
自身の美術陶芸作品にも同じ哲学が通っており、 似通った表現は絶対に許せなかったのだと推測しております。
ギャラリーでは今後、彼の陶芸一点物作品を中心にご紹介をして、
コーゲにもフリーベリにも見られなかった、 リンドベリのオリジナリティある陶芸哲学を、
少しずつ探ってまいりたいと考えております。
ゆくゆくは1945年にNKデパートで開催された、伝説の展覧会、
コーゲ、リンドベリ、フリーベリの師弟三人展を彷彿とさせる、
展示を展開してまいります。
ぜひ、今後はリンドベリ作品にもご期待くださいませ。
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